昔、生物学の授業の時に先生が言ってました。

この地球上に生命が誕生してから初めの10億年は、性は単一で、生命はメスしかいなかったと。

メスだけで子孫を残せたんですって。単為生殖というやつですね。

その時、僕はオスという生命体が後からこの世に誕生したのだと知り、衝撃を受けたわけです。

だって、10億年という時間ははんぱじゃないですよね。

人間の歴史ですと、ホモサピエンスの場合はまだせいぜい旧新合わせても30万年と言われていますからね。

10億年も生きていたら、生物としてどんどん発達して限りなく完成に近づくはず。

しかし、そうはならなかった。現状維持で10億年たってしまった。

もし神様みたいな存在がいたとしたら、

「うーむ、こりゃまいったのぉ。メスは賢すぎて、リスクを避けるあまり発展しなくなってしまった。

これでは、生物として進化がない。もう一つ、オスというバカな生物を創るとしよう。」

と仮にこういうことを言ったとしましょう。

そこで、今度はオスというのがこの世に出来た。

その時から、子孫を残すにはオスとメスが共生しなければならなくなった。

オスは、メスからみたら理解し難い行動をする事があります。

危険とわかっていながらも、好奇心が刺激されると、ジッとしていられないようにつくられたのがオスという存在です。

だけど、生物がどんどん進化をする為には必要な存在でした。危険やリスクを回避する能力を弱められ、興味を優先させる生物。

好奇心が刺激されると、危険を侵すことをためらわないという性質をもったのがオス。

メスは現状維持する能力が高く、オスは変化させる能力が高い。

人間でも、まさに男性はそう。世の中の天才と言われる人達、奇人変人はみんな男です。

女性からみたら「そんなバカなこと、なんでするの?まったく理解できない」

というような事をやるでしょう?男は。

空を飛びたい!と飛行機を発明したりね。

きっと寝ても覚めても、空を飛ぶことばかりを思い浮かべて、色々と試したのでしょう。

オスは好奇心、冒険心、探究心に火がつくと、損得勘定よりも何よりも優先してそれに没頭できるという性質があるんです。

男の子のお母さんは、この習性をよく分かっておいて下さるとありがたいです。

僕たち男はどうしようもなくバカな生き物なのです。

楽しそうとか、どうなっているんだろうとか、好奇心を持つと、

もう、何よりもそれを優先させたくなるのです。

だから、男の子が何かに熱中しはじめたら、それをむやみに中断させないで、温かく見守るといいと思います。

僕も色んな事をしてきました。

カマキリの卵を物凄くたくさんとって帰ってきて、それを部屋の中で観察し、

ウジャウジャと数千匹の赤ちゃんカマキリが出てきて、家中に赤ちゃんカマキリが放たれて母親を絶叫させたこともありました。

物凄く楽しかったです!シラスぐらいのカマキリが家中にいて動いてるのは、かわいいと思いました。

それから、忍者に憧れていた僕は煙幕を作ろうとして、冷蔵庫に入ってる生卵すべての頭に小さな穴を空けて、そこから中身を全部取り出し、

代わりに小麦粉をたっぷり入れました。

そして、卵の頭に貼ってあった賞味期限の丸いシールを戻しておきます。

卵爆弾の完成でした。

これをヒョイと投げればモクモクと煙が出て、姿を隠せます。

イタズラではありません。忍者の秘密道具を作ったのです。大真面目に。

それを普通の卵だと思って食べようとした母親が、再び絶叫したのは言うまでもありません。

男はそういう事を真面目にやってしまう。
これっぽっちも、ふざけてなどいません。

男の子がそういうことをした時、どうか許してあげて欲しいのです。

きっと本人は大真面目に実験しているのですから。

何かに没頭できる子は、将来の天才かもしれませんよ。

ありがとうございました!