退所式や離任式。
学年末も過ぎ、別れの季節がやって来ました。
村という小さな社会に身を置いて、初めて気付くことがありました。
へき地教育振興法。少子化の進む山村や離島でも、国内に住む限り教育の機会は均等に。
むしろ、へき地は少人数の為教育の質は高いなぁ。と思います。
今回初めて気付いたことは、取り残される寂しさ。
今まで殆ど中規模の学校にしか籍を置いたことの無い私。山村留学で在籍していたへき地の中学校では、今考えれば外の人。転校する側としては『あぁ、良い思い出♪♪』とその場所を去りました。
都市部の学校では(昔は?)先生の転任は僅かで、 転校する生徒もいたけれど大人数のうちの一人だったので(勿論お別れは寂しいなと思いましたが)そんなに気にする事もありませんでした。
子供たちも去年まで、担任だった先生が離任すると通知を貰っても『他の小学校に行くんだって~』と言う程度。行事で再会しても『あ、こんにちは』程度。
しかし、村に住む今は『離任』の重さが違う。
泣いて悲しみ、何でこんな気持ちになるのだろう、胸が苦しい…と精一杯悲しんでいました。
大人になればいくらでも外へ出られるし、ちょっと用事、と言えば村外なのでそんなに閉ざされた気はしていません。が、子供たちはどうなのだろう…と思うと、大人の都合がつかなければ行けない非日常の世界。学校がある平日は村内、それが日常。
それはそれで良い。身内のように知った仲間と、安心の空間。飽くなき自然♪♪
で、何が悲しいかと言うと、へき地勤務の2年交代。
本当に有難い。若い先生が、コンビニもスーパーも無い場所で独り暮らしをするというのは結構ハードルが高いと思います。疲れたからコンビニ弁当~♪♪が片道30分じゃ…(笑)
しかし、外の世界へ簡単に飛び出せない子供たち(中学卒業すれば飛び出して行くのだけど)の1番近い他人の大人、先生がある日突然目の前から去ると言うことを想像したら切なくなった。大人にしたら、隣村だね~とか、おぉ街中だぁとか、しょうが無いねで終わるけれど、『何故2年で交代なの?』の問いには納得いく回答が出来なかった。
簡単に去っていく、置いて行かれた気持ち(山村留学生を受け入れていた子供たちはどんな気持ちだったのかな…と考えてしまう)。毎年そんな思いをしているのかと思うと、へき地の子供たちは ちゃんと自分達の村を愛せるかな?学校に愛着が持てるかな?と心配になってしまいました。
転出希望の場合は仕方が無いので、有難う!と送り出したいですが…この村が好き♪と言って貰えたら長期間勤務出来ないのかなぁ…と。制度の問題なのか、魅力の問題なのか蚊帳の外な私にはよくわかりませんが…。
卒業しても訪れたい場所、それは学校と言う建物ではなくて、先生の居る学校。
いつか村の子が先生になって、勤務地を回り、最後に村に帰ってずーっと教えてくれるようになったら嬉しいですね。(今の時代、先生を希望する子は少ないですが(泣))