今回から始まった連載記事「道志JIN」は村の人に焦点を当てて、私の興味のある人物を取材し道志村の地元の人の生活や生き方を掲載していけたらと思っています。
地元の人たちに多くを学び、この道志村でなんとか生活できるのもこの村の人たちのお陰だと思っています。
感謝の気持ちを込めながら、村民の生活を丁寧に書くことができたらいいな。

知りたい事
村民たちの生の声

花田家の長女・りあんちゃんはうちの息子的くんのお気に入り♪

毎日「今日もりあんちゃんと遊ぶ」と言って保育所に通うのである。
そのりあんちゃんはいつも従兄弟同士の4人で保育所に登所。
誰が誰の子かわからないくらい4人兄弟みたいに見えて、その姿がいいなぁ〜って思っていた。

聞けば、二人は道志村出身の姉妹との事。

三世帯同居って????

紹介しますね。

花田みきさん(姉写真右)箱崎まゆみさん(妹写真左)は道志村出身で3歳違いの姉妹。ほぼ同時に結婚して道志村で自分の両親とそれぞれの旦那さんと一緒に一つ屋根の下で住んで7年が経つと言います。二人の自然体で優しい人間性は、一緒にいていつも伝わってきます。村のお婆さん、お爺さんが子どもを大切にするのは老人になったからではなく、箱崎姉妹のように若い時からどの子も自分の子みたいに思える環境があったからなんだ!と今回発見したのでした。

えっ!ってなるよね(笑

いくら昔ながらの田舎の家が大きいからと言って、三世帯合計9名(お父様は何年か前に亡くなった)で一つの家に住んでるなんて!自分のプライバシーとかは???夫婦のプライバシーは???常に誰か視界に入ってくるって事???とか色んな事を思っちゃって、興味津々です。
でも、見ていると他人を気にしてる様子がないんですよ笑

以前より姉妹で富士吉田で同居経験あり

とにかく、ずっと仲の良い姉妹関係が小さい頃からあって結婚する前のまゆみさんが高校生の時にもおばあさんの家で何年か一緒に姉妹で住んでいた時期もあったと聞きました。私には弟しかいないので、こんな濃密な兄弟関係を築いた経験がなく、さらに高校卒業して実家を出て一人暮らしをしていた私には実の母とも生活様式が違ってきた事から、実家に帰っても一週間くらいで「もう、自分の家に帰って、自分の好きなようにやりたいよー」と思い、最後は半ば喧嘩腰にお互いなり。。。。という現状なんです。

なのに、なのに・・・・・

この姉妹は私と全く ち・が・う!

Portrait of an Ape
Photo by Rob Schreckhise / Unsplash

も一度、ゴリラとかの動物に立ち返る必要があるんじゃないか?マジで・・・

人間の知性の発達や核家族化が一般化した事で一体私は何を失った?とこの時自分の失ったものの形が見えてきたような気がします。

それは、共存力じゃないでしょうか?

動物は群れで行動します。そしてボスは常に群全体を見て、自分の子どもだから守るという意識もなければ、自分の子どもの認識、重要性をどこまで持っているのかすらわかりません。そうです。昔はどの子もみんな同じに扱われ、地域の中で子どもは成長してきたものでした。その最小単位が大家族同居の姿ですね。核家族は都会では当たり前になり、二世帯同居の為の家のリフォームや近居生活など同居しても「いかに関わり合わないように生活するか」に焦点を置かれている現在。親との同居はいつの間にか時代遅れ、苦労が多いというイメージもあるようで、それが常識になりつつあります。

この一家はお姉さん、みきさんの旦那さんが仕事の関係上、夜遅く帰ることが多かったために、子どもがまだ赤ちゃんだった時にはまゆみさんの旦那さんに赤ちゃんの入浴をお願いしていたとか。もはや自分の子・他の子の区別なくみんなで子どもを育てる。そういう事が自然と実践できる場が大家族&姉妹同居なのだなぁと感じました。イクメンとか言ってファッションにしている現代の核家族とはなんか違う気が。。。。

家族や姉妹関係についてまゆみさんに聞いてみました!

Q 三世帯同居で一番の思い出はなんですか?
 まゆみさん)誕生日などみんなでお祝いするのが特別な時間です。
      特に変わった事はないのですが、ケーキを2つ用意するとか、大きなケーキだったこと
  も!うちの子がハロウィンの日が誕生日なので、みんなで仮装したこともありました。

Q家族、親戚などで今でも集まる機会がありますか?またそれは総勢何人くらいですか?
 ま)バーベキューの恒例行事があり、その時は総勢17人集まります。

Qお姉さんみきさんの一番好きな所は?
 ま)一緒にいて一番楽で、なんでも話せる所

Q将来、自分の子どもが結婚したら一緒に同居したいですか?
ま)住めるなら一緒に住みたいけど、近くにいてくれたらいいなと思っています。

自分・他人の区別なく

村にいて肌で感じるのですが、村人は自他の区別がないと言う事。
保育所の子ども同士でも忘れ物をするとお節介にも「ちゃんと持ってこなくちゃダメだよ」とかいちいち言ってくれたり、なんに関しても口を出してお世話してくれるのは「自分事」のように相手を見ることができる証拠。その事を村の子たちを見ていて発見しました。「お節介」と「注意」は全く別物なんです。

相手と鏡の関係を持つんです。

だから、同級生同士の繋がりが深かったり、50代になっても小学校・中学校の仲間と今でも〇〇ちゃんと呼び合って定期的に飲み会を開いているおじさん達を知っています。それだけ、安心感ある存在なんですね。お互いに。

濃密な姉妹関係はその子ども達にも影響を与える

この姉妹・母との三世帯同居で一番素晴らしいのは子どもに与える影響ではないでしょうか?
夏休みにお爺ちゃん、お婆ちゃんの家に遊びに行き従兄弟や親戚達と一つの部屋でみんなで雑魚寝したり、円卓をみんなで囲んだ食事風景を思い出として持っている人が多いのではないでしょうか?
私も夏休みに祖母の家で過ごした非日常の体験は今思い出しても、楽しいものでした。そこでは、ただみんないる。と言う感覚が安心が一体感を作り出していて、それこそ子ども時代に体験すべき事に思えます。大人になってからじゃスペシャル感が全然違います。

箱崎家の子ども達や村の子ども達がいい子だなぁと感じるのは、その小さな頃から信頼できる人間に囲まれて育つ経験を持っているという事実が大きいように思えます。
それは、大家族同居のなせる技!

今度、この大家族の食卓の仲間に入れて欲しい〜な!!!