昔、読書会で「GIVE&TAKE」著・アダムグラントという本を取り上げました。
僕が影響を受けた本です。いつかみんなに紹介したいと思っていました。
この本ではギバー、テイカー、マッチャーという3種類の人がいるよって書いてあります。
ギバーは、ギブ・アンド・テイクの関係を、相手の利益になるようにもっていき、受けとる以上に与えようとする人。
また、他人を中心に考え、相手が何を求めているかに注意を払う人です。
テイカーは、自分の得られる利益が損失を上回る場合にかぎり、相手の有利になるように協力をする人。
また、自分を中心に考え、自己防衛的で用心深く、相手の必要性よりも自分の利益を優先する人です。
マッチャーは、与えることと受けとることのバランスをとろうとする人。
また、公平を重んじるので、人を助けるときは見返りを求めることで自己防衛をし、ギブとテイクを五分五分に保とうとする人です。
完全に自分はこれ!っていうのは無いかと思います。
人は状況によってうまく、この3タイプを使い分けていますよね。
どのタイプでいる割合が多いかで考えてみてください。
一見すると、ギバーはいつも割を食ってしまいますよね。自分の成功を犠牲にして、相手の利益を優先しているので。
他の人の仕事を手伝ってしまい、自分の仕事を終えられなかったり、
お客さんのことを考えてしまうあまり、販売成績を伸ばせなかったり。
実際にギバーは、人を疑わず、相手の利益の為なら自分の利益を犠牲にすることもいとわない。
ギバーはテイカーに比べて収入も平均14%低く、犯罪の被害者になるリスクは2倍、人への影響力も22%劣るとするデータがあります。
そうすると、成功から最も遠いのはギバーのようですが、実は最も成功しているのもギバーだったんです。
テイカーとマッチャーは、程々の成功に留まるけど、ギバーだけは大成功するんですね。
ギバーは成功への階段の一番下だけでなく、一番上も占めていると言うことがわかっています。
「バカなお人好し」は「最高の勝利者」にもなれるということです。
この本には「与えること」がどれほど素晴らしい結果を生むか、研究結果とエピソードがたくさん載っています。
一般的には「自分がまず成功するのが先で、与えるのはその後だ」という考え方ですが、
成功するギバーは「先に与える人」こそが、あとで最も成功すると教えてくれています。
「ギバーであることは100メートル走では役に立たないが、マラソンでは大いに役立つ」by 起業家チップ・コンリー
かなり表面的なギバーの話をしましたが、
僕はギバーというのは捉えている時間軸が非常に長いため、
目先の利益ではなく、将来のもっと大きな利益や社会全体の利益を無意識に求めているのだと思いました。
そしてそれが、自分の幸福にも繋がるという感覚を持っているんですね。
昔読んだ科学雑誌ニュートンに載っていた実験を思い出しました。
セロトニンが欠乏した、要するにうつ状態のマウスを使った実験でした。
何の苦労もなく辿り着ける場所に小さな餌、
少々複雑な仕掛けの先にはもっと大きな餌、
この2種類の餌のどちらを求めるかという実験です。
セロトニンが欠乏したマウスは小さな餌をとり、正常なマウスは仕掛けの先のより大きな餌にかじりついたと。
これから推察出来ることは、セロトニンが欠乏してうつ状態にある時は目先の利益を求め、
正常な状態では、遠くにあるより大きな利益を求めるということです。
これは人間にも言えますよね。お腹が著しく空いていれば、テーブルの上のクッキーをムシャムシャと食べたくなりますが、
そうでなければ、もっと豪華な夕食を平然と待てますよね。
セロトニンはストレスを感じた時に分泌される脳内物質と言われています。
なので、ストレス下にある時の人間も、マウスと同じように目先の利益を優先しがちになる可能性があるという事です。
なるほどなーと納得しました。そういう反応が生物にあるってことは、それは命を守ろうという本能的に備わった機能ですよね。
てことは、ギバーというのは心の底から安全や安心、幸せを感じている人ってことです。
恐怖や欠乏、不安を感じていないからこそギバーとして生きていられるわけです。
僕は左脳が回復してくるにつれて、そういう不安などの感覚も復活してきました。
つまり、右脳の開花によって人々の選択が変わる可能性があるんだなと思います。
より遠くの大きな利益、それは人間社会全体の利益であり、そのさらに先には地球全体の利益があります。
もっと先には宇宙全体の利益があります。
それは間違いなくお金ではありません。
宇宙全体の利益とはなんでしょう?
それは宇宙全体のエネルギーの向上です。
僕達は地球に属し、地球は太陽系に属し、太陽系は銀河系に属し、永遠にそれが続きます。
大きな宇宙のエネルギーの中の1つだと言う事ですよね、僕達は。
つまりは、僕達の精神性が高まることは、宇宙全体のエネルギーの向上に繋がると僕は思っています。
宇宙の末端の1つのエネルギーとして、今日も幸せに過ごしましょう。
ありがとうございました。